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自転車の旅日記

日付

自転車の旅

北海道のデカさを実感
現在地 北海道長万部
経路 北海道函館 → 国5 → 五稜郭 → 国5 → 長万部
走行距離 115.0km 累積距離 2793.7km
走行時間 5時間25分 最高速度 46.2km/h 平均速度 21.2km/h

昨日寝るのが遅く、出発も遅くなってしまった。
天気は少し曇りで、肌寒い。さすが北海道だ。関西のころとは全然違う。
まずは五稜郭を目指した。


:: 五稜郭(北海道函館) ::

五稜郭入り口
五稜郭付近にはたくさんのみやげ店が立ち並んでいて特産品も売っている。
そこでイカめしを買ってみた。味がしみこんでうまい。イカもやわらかい。
あと夕張メロンソフト。またソフトか。
でもそんなことお構いなしで食べる。もうちょっとメロンの濃い味がすればなぁ、とすっかりソフト評論家気分。
でもおいしかったので満足。


そんなこんなでいつの間にか昼過ぎになっていた。
全然走っていない。
五稜郭を出て、ガンガン走ろうと思った矢先、後輪パンク。ついていない。
なんか、突起物を踏んだようなデカイ穴が開いていた。


北海道の道は路肩が広くて自転車と車の間が十分に確保されているので走りやすい。
国道5号で松並木の道を走り、大沼へ。ゆったりとした坂道で特別きつくはない。
大沼からでると、大迫力の駒ヶ岳が見えてきた。


:: 駒ヶ岳 ::

現物はもっとド迫力
今までの山とは明らかに違うその風貌に驚いた。山肌は茶色く、険しそうだ。
近くの道の駅「YOU・遊・もり」から雲のかかった駒ケ岳がきれいに見えた。


ここからは海岸通りを長万部方向に走る。ひたすら走る。
ずっと先が見えないくらい道路が延びている。このままどこまでものびているんじゃないかと思わせる。
周りに草原しかないのでなおさら広く感じる。初めて北海道のデカさに驚いた。


途中、すれ違うチャリダー、ライダー、車に乗っている人から手を振ってくれたりする。自分からも手を振って挨拶をする。
こんなに頻繁に挨拶してくれたところは今までにない。
中には、車から身を乗り出して
「がぁんばれぇぇー」叫びに近い応援をもらったときは思わず笑ってしまった。
相手が誰であろうとお互い挨拶してると気分が違うものなんだなぁと感じた。


それにしても、長万部までの国道5号は長い。
自分を追い抜かしていった車が、なかなか視界から消えていかない。
ほぼ直線なのでスピードをだしてかっ飛ばす車やトラックもいた。
自転車にとっても走りやすいので、平均時速は21kmを越えた。初めてだ、こんな平均速度。
長万部に無事到着し、寝床を探し始める。
運良く、「あやめ公園」なる公園を発見した。
水場、トイレ付き。近くに温泉まであるナイスな立地条件。


:: あやめ公園(北海道長万部) ::

ここにテントを立てて野宿だ
テントを張り、温泉へ出かけた。その温泉で偶然チャリダーに出会った。
一緒に風呂に入りながら北海道の名所なんかも教えてもらった。
風呂場でコーヒー牛乳片手に記念撮影。風呂場で写真とるなんて初めてだ。
しかも脱衣所で撮ったので、おじさんのおしりが・・・。(これはHPには載せられない)


曇り空で風が強く、少し不安を残しつつ寝た。

洞爺湖
現在地 北海道喜茂別町
経路 北海道長万部 → 国37 → 国230 → 洞爺湖 → 国230 → 喜茂別町
走行距離 75.7km 累積距離 2869.4km
走行時間 5時間2分 最高速度 44.1km/h 平均速度 15.0km/h

今日は朝から雨。テントの片づけに手間取った。
寒い。
国道37号は横風が強く、思うように進めない。雨が痛い。
静狩峠礼文華峠はなかなかにきつかった。
雨といえど、元気なチャリダーと数人すれ違った。
ところで、昨日から思っていたことなのだけど、すれ違うチャリダーにはよく会うが、同じ方向を目指すチャリダーに一人も会っていない
これはどういう事か。
たぶん夏のシーズンは終わり、皆南を目指すのだろう。やっぱりシーズンをはずしてしまったか。


昼飯はセイコーマートという名のコンビニ。
セイコーマート?なんじゃそりゃ?聞いたことがない。
このセイコーマート、実はただものではなかった。
よくあるコンビニっぽいただの個人経営の店だろう、とか思っていたらそうではなかった。
昨日温泉で話したチャリダーも言っていたが、セイコーマートは北海道で店舗数No.1だという。
ファミリーマートでもローソンでもなく、セイコーマート
恐るべし、北海道。これからお世話になりそうだ。


国道230号で洞爺湖を目指す。洞爺湖に入る道、最初がかなり厳しい。
勾配が10.9%とかいう恐ろしい看板を見てしまったとき納得した。
国道230号から見える景色はすごい。ハイジとかが住んでてもおかしくない。
レイクヒル・ファームで牧場アイスクリームを食べた。
ミルクの濃い味が印象的だった。寒いけどおかわりしたくなる。
サイロ展望台から洞爺湖を一望する。
真ん中に島(中島)がポツンとあり、不思議な光景だ。


:: 洞爺湖 ::

霧で洞爺湖がぼんやり

道の途中、自販機でキワモノを見つけた。ガラナ」という北海道限定の炭酸飲料
こんなのを見たら挑戦しないではいられない。早速買ってみた。
・・・カフェインがコーヒーの3倍入っているらしい。
あえて不味いとは言わないが、コレを350ml飲めと言われたら拒否する


札幌まで行けるかと思っていたが、雨もやまず、寒くなってきたので寝床探しをすることに。
ところが、山の中でそんなところはない。
たまたま通りかかった所にこぢんまりとした民宿を発見。ダメもとで料金を聞くと、2000円にまけてくれるという。
即決してしまった。オーナーさんは色々気遣ってくれた。
さらに晩飯と朝食をタダでつけてくれた。ゆでたトウモロコシもごちそうになった。
夕・朝食付きで1泊2000円なんてあり得ない。
深々とお礼を言い、お世話になった。

札幌!
現在地 北海道岩見沢
経路 北海道喜茂別町 → 国230 → 中山峠 → 札幌 → 国12 → 岩見沢
走行距離 117.6km 累積距離 2987.0km
走行時間 6時間23分 最高速度 48.0km/h 平均速度 18.4km/h

今日は晴れてくれた。 民宿のオーナーさんにお礼を言い、出発。
まずは中山峠にアタックだ。峠の頂上まではは長いが、勾配はそれほどキツイものではなかった。


:: 中山峠 ::

バックに雲のかかった羊蹄山が見える
峠の頂上には道の駅「望羊中山」と茶屋がある。
そこからは羊蹄山が見える。デカイ。
ココで名物「あげいも」を食べた。ジャガイモを揚げたものを3つ串に刺してある。
ジャガイモのしっかりした味がした。


上り道があれば下りもある。
スイスイと進み、あっという間に札幌に到着。
時計台を観光した。よくあるアングルにはちゃんと台が備え付けれられていた。


:: 時計台(北海道札幌) ::

超有名時計台。お決まりのアングルから
札幌では勿論、札幌ラーメン(みそ味)を食べ幸せいっぱい。

その後、国道12号で札幌を抜けた。
あっという間に日が落ち、目に付いたのは岩見沢の健康ランド
ここの仮眠室で過ごそう。これで健康ランドは2回目の利用だ。
2500円というのが安いかといえば少し疑問だが、風呂は大きくて気持ちがいい。
晩飯は健康ランドで食べると高いので、前もってパンで済ませておいた。

日本一長い直線道路
現在地 北海道旭川
経路 北海道岩見沢 → 国12 → 旭川
走行距離 107.3km 累積距離 3094.3km
走行時間 5時間35分 最高速度 45.0km/h 平均速度 19.2km/h

今日はまた雨だ。
仕方なく雨天装備で出発。
岩見沢からしばらく行ったところに、直線距離日本一の道路がある。
国道12号の一部がずーっとまっすぐに伸びている。
その距離、29.2km


:: 直線道路看板 ::

ここから怒濤の29.4km直線道路!
ツーリングマップルでもその道路は本当にまっすぐに伸びている。
道路の先が見えない。雨が降っているせいもあるけど、果てしない。
この雨の中自転車でこの直線距離を走り切るには約2時間かかる。
2時間もまっすぐ、先の長い道路を走る。
日本にもこんな所があるんだなぁ。


道の駅「ハウスヤルビ奈井江」に寄った。手作りアイスを食べた。
ずぶ濡れで寒いのにアイスを食べるなんて・・・でも、おいしい。ホントに。


更に道の駅「ライスランド深川」では、手作りおにぎり(鮭&いくら)を食べた。
その場でにぎってくれる。ライスハウスというだけあって、ご飯がおいしい。


夕方になり、旭川にさしかかったところでパンク。実はパンクは今日で2回目だ。
ついてない。
今日は旭川YHに泊まることにした。
晩飯は、ツーリングマップルにオススメとして載っている「ゲソ丼」が食べられる「花ちゃん」という店へ行った。
ゲソ・・・名前の響きからなにやら凄まじいどんぶりを想像しがちだが、そんなことない。
イカの足を揚げて、特製のタレがかかっている。
これがまた、うまい!ホントに。どれだけでも食べられる。
更にその安さときたら、350円!某牛丼屋Yが隣にあっても絶対こっちを選ぶ
おばちゃんがまた元気な人で、楽しく話した。


たくさんの旅人が来るらしく、みんなが書き込むノートがあった。自分も書かせてもらった。
旭川に来たらまた是非寄りたい。


今日で3000km突破した。ゴールも何となく見えてきた。もう少しか・・・。


初めてのライダーハウス
現在地 北海道音威子府
経路 北海道旭川 → 国40 → 塩狩峠 → 音威子府
走行距離 134.8km 累積距離 3229.1km
走行時間 5時間51分 最高速度 46.8km/h 平均速度 23.0km/h

今日は天気が良かった。
天気とは裏腹に、財布の中身は寂しい。
郵便局へ行っておろすことにした。
ところが、なんと郵貯カードが見あたらない!
えぇぇぇ、なんでー。そんな。ヤバイ!!
再発行を頼むと、現住所に届き、すぐには受け取れない
しかし幸運なことに資金は3枚のカード(郵貯2つ、銀行1つ)に分散しておいた。
本当に助かった。まさか役に立つとは思わなかった。
とりあえず紛失したカードは停止し、もう一つの郵貯口座を使うことにした。
ゴール間近で助かった。これがどこか九州とかだったら・・・、もし資金を分散していなかったら・・・と考えるとゾッとする。
備えあれば憂いなし、だ。


そんなこんなで旭川を出発したのは10時30分頃。
今日走った道は平らなところが多く、スイスイ進む。
少し冷たい風が心地良い。昨日までの雨がウソみたいだ。
こうやって、知らない土地を一人自転車で走っていると自由人になったみたいだ。
現に自由だ。今すぐ右に曲がろうが、左に曲がろうが、休憩しようが自分の気分次第でのんびり走れる。
改めて自転車の楽しみを知った気がする。


:: 塩狩峠 ::

思っていたよりなだらかで気持ちよく走れた


今ちょうど「ツール・ド・北海道」というレースをしているらしい。
そーなんだ、としか思っていなかったがコースを見てびっくり!
これから通る道も日もほとんどかぶってる!
現に手塩方面へ行く途中、ロードでガンガン飛ばす外国人選手とすれ違った。
はえぇ。


今日の寝床はライダーハウス「咲来(さっくる)」


:: ライダーハウス(北海道音威子府) ::

ライダーハウス。ちょっとボロイけど人はとても温かい
北海道といえばライダーハウスだ。宿泊料1000円という驚きの価格。
ライダーハウスのほとんどは北海道にある。
名前からもわかるようにバイクで旅する人たちがよく泊まる施設らしい。
実はライダーハウスに泊まるのは初めて。
ライダーハウスという響きから、バリバリの革ジャンを着ている人がいるのかと思いきや、そんなことはない。
今日泊まるのは、サラリーマンライダーチャリダー(自分)自宅前からヒッチハイクをやりだしたハイカーの三人。
風変わりな3人が集まった。


ところで何で旅をするかによって種類がいくつかある。バイクは「ライダー」、自転車は「チャリダー」、ヒッチハイクは「ハイカー」、徒歩は「トホダー」 とこんな具合だ。

オーナーさんが近くの天塩川温泉(200円)に連れて行ってくれた。
あぁさっぱり。温泉最高!
帰り道、ふと見上げると満天の星空。凄い数の星だ。まるでプラネタリウム。
ずっと見ていても飽きない。なんと、人工衛星がゆっくり動くのまで見えた。
目の奥に焼き付く眺めだった。


晩飯は焼き肉、野菜、ホタテの刺身など。とにかく凄い量でお腹いっぱい。
これで朝食と合わせて1000円というのだから安い。
食卓を囲んで色々話ができて楽しかった。ライダーハウスっていいなぁ。一発で気に入ってしまった。
北海道の旅の名物でもあるフラグをもらえた。わーい。


宗谷岬まであとわずか。
すごい貴重な時間を過ごしているのだと思う。

再会
現在地 北海道稚内
経路 北海道音威子府 → 国40 → 道道106(オロロンライン) → 稚内
走行距離 149.3km 累積距離 3378.4km
走行時間 7時間17分 最高速度 46.5km/h 平均速度 20.5km/h

天気もよく、オーナーさん達に挨拶して出発した。
国道40号を走る。
牧場の近くを通ったり、広い畑を通ったり楽しい風景だ。


:: 牛たち ::

モーモー。なかなか愛嬌があるぞ。


たまに道路にジャガイモが転がっている。
本州では考えられない風景だ。
ある時、ジャガイモを満載したトラックを見たときにわかった。
ものすごい量を積んでいる。そりゃ1個や2個は落ちますよ。


昼になり、さすがに腹が減ってきた。
人をあまり見ない。コンビニもない自販機もない
しまった・・・。早めに食べておくべきだった。
結局、超空腹状態で道道106号へはいることになった。
この道は「オロロンライン」とよばれ、サロベツ原野を走る道。
腹が減ってほんとにフラフラしそうなとき、「地平線クラブ」というまさにうってつけの店名の食事屋を発見した。
助かった。
カレー大盛りを頼むと、タダでソフトクリーム、ようかんまでくれた。
不思議な組み合わせだが、ありがたく頂いた。
さらにデジカメの電池まで頂いてしまった。ありがとうございました。


このオロロンラインは有名な道。
原野の中を道一本だけ貫いている。原野はホントに字の通りで、野原が延々と遠くまで続いている


:: オロロンライン1 ::

地平線が見える道路
すごい開放感で満たされる。
道路の地平線に見える陽炎に車が沈んでいくように見える。
オロロンラインはついには電柱すらなくなり、地形に合わせて道路が沿ってうねうねしている。


:: オロロンライン2 ::

果てしない原野を突っ切る一本道

車の通り少なくなり、静かになる。
この道を走っている間、今までの道のりを思い出していた。九州から一日一日。
全てを思い出すには十分な時間と空間がある。
それが明日でゴール!
寂しいけど、ついに!、という押さえきれない感激でいっぱいだ。


最北端の市、稚内市でヤダ君と劇的な再会をした。
さかのぼること約1ヶ月、最南端の佐多岬のユースで知り合った。お互い日本縦断をするという同じ目標を持った者が同じ部屋で泊まることになった。
昨日連絡すると、稚内で会えそうであることがわかった。
もちろんお互い違う経路で進んできた。
あと1日違えば会えなかったかもしれない、まさに劇的な再会に感じられた。
稚内駅で再会すると、すっかり焼けていた。自分もだけど。
それから稚内駅裏の店で三色丼(いくら+ホタテ+うに)を食べた。
2000円のどんぶり。今回の旅で一番贅沢な晩飯となった。


稚内のキャンプ場でテントを張って泊まることにした。
夜はヤダ君とそれぞれの思い出について語り合っていた。彼も思い出いっぱいの充実した旅になったようだ。
ふとしたことだが、お互い共感できる苦労話などもいろいろあった。


:: 稚内夜景 ::

海では漁が行われているようだ。きれい・・・


明日はいよいよ最終目標地である宗谷岬だ。
この日記も明日で最後だ。
ちょうどノート1冊を使い切る。
更に言えば、道中つけていたスタンプ用のノートも明日の佐多岬で1冊使い切る。
不思議な巡り合わせだ。

日本縦断、完遂!
現在地 北海道宗谷岬
経路 北海道稚内 → 国40 → 国238 → 道道889 → 日本本土最北端宗谷岬
走行距離 69.8km 累積距離 3448.2km
走行時間 4時間5分 最高速度 41.0km/h 平均速度 17.1km/h

いつも通り朝は来た。顔を洗い、歯をみがき、テントをたたみ、キャリアにのせる。
天気は曇り空だが、悪くない。
台風が近づいているので心配だったが、問題なさそうだ。
すがすがしい朝だというのに、少し寂しさを感じる。


:: 最後のテント ::

Yクンの隣でテントを張った。最後のテントかぁ


ヤダ君とはそれぞれの都合で稚内駅前で別れた。たぶん、宗谷岬で再再会するだろうなぁと思いながら。
海を見ながら宗谷岬への国道238号を走る。そして、最後の町、宗谷に入った。
238号から少しそれて、道道889に入る。道道889からも宗谷岬へ行ける。
宗谷岬へ行くならこの道を通れ、と長万部で教えてもらったオススメの道だ。


少し坂道をのぼり、目の前に広がった景色に息をのんだ。
今まで以上に“広さ”を感じさせるものだった。単に広いというのではなく、不思議な感じだった。
言い古された言葉だが、自分が小さく思えるってこういうことかもしれない、と柄にもなく本当にそう思った。


:: 道道889 ::

緑の丘がずっと続く
遠く向こうまで続く緑の丘。あの丘の向こうに本当に宗谷岬があるのだろうか。
ずーっと続いているんじゃないか、と思ってしまいそうになる。
今過ごしている時間がすごく大事に感じられて、一生この風景を忘れないように目に焼き付けようと思った。
数式や英単語は忘れても、これだけは忘れたくない。


もったいぶるようにゆっくり走り、宗谷岬を目指した。
写真に撮ったところでこの空間はおさめようがないだろう。


丘を越えてまず目に入ったのは大韓航空機の慰霊碑だった。
ここにあるとは知らなかった。慰霊碑は静かに建っていた。
一般の航空機なのに撃墜され、亡くなった方の不条理さが心に痛む。


慰霊碑から下に降りると、宗谷岬の最北端のモニュメントが見えた。
おなじみのモニュメントだ。
そして、ついにゴールの時


目元の涙腺を押さえながら、緊張気味でモニュメントの前で記念撮影だ。
写真を撮ろうと思ったら、やはりヤダ君はそこにいた。再再会
自分の方が早く出発したのに、ゴールは自分の方が遅かった。道道889をゆっくり走ったからかな。


佐多岬(最南端)で購入したハタを持って宗谷岬(最北端)で記念撮影
これがしたくて、道中佐多岬のハタをなびかせて走ってきた。すこし暴走族っぽく見えた時もあった。
さらにヤダ君とも二人で記念撮影。
すっかり観光地だということは聞いていた。確かに行き交うバス、車は多い。
モニュメント前に至っては写真の順番待ちの行列がたまに見られた。
でも、自分にとって観光地化されていようが、いろいろな人が来ようが正直どうでもよかった。
みんなの憧れの土地であることは変わりなく、そこへ自分の好みのスタイルで来たんだ。各々の宗谷岬であればそれでいいんじゃないかな。自分も一種の観光客には違いない。
大事なのはここまで来た、日本縦断した、という事実だ。


2003年9月13日10時57分、34日間の日本縦断の旅ゴールの瞬間。



:: 日本本土最北端宗谷岬 ::
日本縦断完遂!ヤダ君と一緒に記念撮影!
手には最南端、佐多岬から持ってきた旗を持っている

エピローグ
現在地 神奈川県横浜市下宿先
経路 宗谷岬 → 稚内空港 → 羽田空港 → 横浜駅 → 大学 → 下宿先

昼飯を宗谷岬でヤダ君と食べた。なんと、ホタテ丼。昨日に続く、贅沢な昼飯だ。

:: ホタテ丼 ::

ホタテ満載。おいしそう~
満足し、いよいよ帰路へつく。
もうゴールしてしまった。後は帰るだけになってしまった。
ついさっきまで、宗谷岬を目指して走っていたのに、今はもう背を向けて走っている。


途中、自分は稚内空港で便の確認をするためにヤダ君と別れることになった。
出発する前、まさか自分と同じ目標、しかも進度もほとんど同じ友人に会えるなんて思いもしなかった。

スタート、ゴールを共にできてホントに良かった、ありがとぉー!元気でー!
とお互い言い、別れた。



:: 稚内空港 ::

ついに飛行機に乗るのか・・・!?
稚内空港に着いたはものの、正直言うと飛行機に乗ったことがない
いや、正確に言えば、乗ったことがある。しかしそれは琵琶湖に着水した
その現場は、ちょうど1週間前に鳥コンで全国に放映された。


今回乗ろうとする飛行機はちゃんとしたエンジンが付いている。
決して、人力でプロペラを回して空を飛ぶような飛行機ではない


驚いたのは値段。36800円って、高すぎないか。普通の飛行機乗ったことないから相場はわからないけど。
スカイメイトという22歳未満に適用される割引があり、条件さえそろえば格安で乗れる。しかし、つい先日22歳になったばかりだ。受付のお姉さんに
「22歳になったばかりなんですけど、なんとかなりませんかね・・・」
と聞いたが、答えはNoだった。歳はとりたくないものだ。
後で考えれば、結構恥ずかしいことをしていた気がする。


迷った末、ギリギリで搭乗することを決意した。
というのも、本来フェリーで帰るつもりだったが、台風が接近していて欠航は必至だったからだ。
36800円なんて大金持ち合わせてないし、通帳の残金にもない。
こんな困ったとき、伝家の宝刀、カード払い(一括)だ。
自転車は手荷物として扱ってくれるので、追加料金はいらないという。
ただし、輪行袋に入れなければならない。急いで詰め込んだ。
「お客さん、急いでください」とせかされた。荷物運びまで手伝ってもらった。
サイドバックをX線検査機に通す。テロが警戒される今日、当然だろう。
そこでなんと引っかかってしまった。原因はスプレー缶だという。
しまった、潤滑剤のスプレーだ。急いで取り出し、もう一度検査機に通すとまた引っかかった。
時間もなく、パニックになる自分。なんだ、何かヤバイもの入っていたか・・・まさか十徳ナイフか!?本気でそう考えた。
「あの・・・」と口から出かけたその時、原因はまたしてもスプレー缶だと言われた。
原因はバーナーに使っていたガス缶だった。
「私はこれを放棄します」という書類に急いでサインして搭乗した。
なんとか間に合った。
初めて乗る普通の飛行機。ちょうど主翼の付け根部分に座った。主翼の挙動がよく見える。
ジェットエンジンで一気に加速する。正直、かなりビビった
浮き上がる感じが気持ち悪い。
まさかとは思うけど、落ちないでくれ・・・と願いながら主翼を見ると、なんかブレているように見えるのは気のせいか
隣のおばちゃんは肝がすわっていて平然としている。すぐそこで主翼がブレてるっていうのに。


テレビには飛行機の下に取付けられたカメラの映像が映し出されていた。つまり、どんどん高度を上げていくのが目に見えてわかる。
あっという間に空港が小さくなっていくのがわかった。なんだか不思議な気分だ。
自分の心配はおかまいなしに、無事離陸し安定飛行に移った。


さよなら北海道。またいつか、絶対に来たい。


安心したことと、疲れでいつの間にか寝ていた。
気が付くと着陸が近い。何が起こるかと思ったら旋回しだした。勘弁してくれ
ものの1時間40分程度で着いてしまった。あっという間だ。


無事着陸し、ほっとした。荷物を受け取り外に出ると、むしむしと暑い。
羽田からは自転車で帰れそうになかったのでバスを利用した。
横浜に着いて、自転車を組み立て、本当に最後となる下宿先への道を走り出した。


見覚えのある道を走る。


大学のサークルに立ち寄ることにした。
みんな、驚いていた。
自分は、ついさっきまで確かに宗谷岬にいて、今サークルにいる自分に驚いていた。
みんなに心配と迷惑をかけてしまった。


下宿先に向けて走り出す。いつもの通学路だ。
でも、自転車には佐多岬と宗谷岬のハタを縛り付けてある。いつもとは違う


無事、下宿先に到着した。心配しているであろう実家に電話して到着を知らせた。


:: 帰宅直後 ::

荷物を下ろすとスッキリした車体


確かに自分はさっきまで宗谷岬にいた。あの景色は鮮明に覚えている。
なにか不思議なものすごい喪失感があった。あっけなく横浜についたせいだからだろうか。
それとも、明日自転車には荷物はなく、どこかへ移動することもなく、地図帳と格闘することも、野宿先を考えることもない日常が始まる。そのせいだろうか、よくわからない。
つらかった峠越え、容赦ない暑さ、うんざりした雨、今となってはイイ思い出と言い切れる。


荷物の片づけは明日にして、すぐ寝る。
静かな部屋。久しぶりの天井。思い出いっぱいの頭。
よく眠れそうだ。
日本縦断、挑戦して良かった




この場で申し訳ないですが、日本各地でお世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
またいつか会えるのが楽しみです。





応援ありがとうございました!